1. はじめに

「親から空き家を相続したけど、どうすればいいの?」
「維持費がかかるし、売却したいけど手続きが大変そう…」

親から相続した不動産が 「空き家」 だった場合、そのまま放置すると 管理費用や固定資産税がかかるだけでなく、老朽化が進み、売却が難しくなるリスク もあります。
さらに、売却時には特別な税制優遇(3,000万円特別控除) もあるため、計画的に進めることが重要です。

今回は、相続した空き家の売却手続きと注意点、税金の優遇措置について詳しく解説 します!


2. 相続した空き家を放置するとどうなる?

「とりあえず空き家のままにしておこう」と思っている方は、注意が必要です!

🔹 空き家を放置すると起こるリスク
固定資産税の負担が増える(住宅用地の特例が適用されなくなる)
老朽化が進み、資産価値が下がる
近隣トラブル(倒壊・景観の悪化・不法侵入など)のリスク
「管理不全空き家」に指定されると固定資産税が高くなる

📌 実際の事例
長年放置されていた空き家が「特定空き家」に指定され、固定資産税が6倍に!
老朽化が進み、解体費用が高額になって売却益がほぼゼロに…

💡 結論:相続した空き家は早めに売却・活用を検討すべき!


3. 空き家を売却するまでの手続きの流れ

相続した空き家を売却する場合、以下の5つのステップで進めます。

✅ ステップ①:相続登記を済ませる

空き家の売却には、相続登記(名義変更)が必要 です。
2024年4月から相続登記が義務化 され、放置すると10万円以下の過料(罰金)の対象になります。

📌 必要な書類
被相続人(亡くなった人)の戸籍謄本
相続人全員の戸籍謄本
遺産分割協議書(必要に応じて)

手続きが面倒な場合は、司法書士に依頼するとスムーズ!
 ※当事務所でもご紹介いたします。


✅ ステップ②:空き家の査定を依頼する

不動産会社に査定を依頼し、売却価格の目安を確認します。
空き家は「更地にしたほうが売れやすい」場合もある ため、解体費用も考慮して査定を受けるのがベスト。

📌 査定時のポイント
そのまま売る vs 解体して売るのどちらが得か確認
周辺の売却相場をチェック
「3,000万円特別控除」が適用されるか確認(後述)


✅ ステップ③:3,000万円特別控除を活用する

「相続した空き家を売却すると、多額の譲渡所得税がかかるのでは?」と心配される方も多いですが、
一定の条件を満たせば、譲渡所得から3,000万円を控除できる特例 があります。

📌 適用条件(令和9年12月31日まで)
昭和56年5月31日以前に建築された家(旧耐震基準の家屋)
相続開始から3年以内(3年を経過する日の年末まで)に売却
売却価格が1億円以下
相続人がその家を利用していないこと

📌 特例を受けた場合の税金計算(例)
▶ 売却価格:2,500万円
▶ 取得費+譲渡費用:500万円
課税対象額:2,500万円 - 500万円 - 3,000万円 = 0円(非課税)

💡 ポイントこの特例を利用すれば、譲渡所得税がゼロになる可能性も!
売却前に税理士に相談すると確実!


✅ ステップ④:空き家を売り出し、買主を見つける

不動産会社と媒介契約を結び、売却活動を開始
価格設定を適切に行い、早期売却を目指す
リフォームするか、そのまま売るかを検討

📌 売却方法の選択肢
「古家付き土地」として売却(解体せず、そのまま売る)
「更地」にして売却(解体費用がかかるが、買い手がつきやすい)
不動産買取業者に売却(早く現金化できるが、価格が安くなる)
※上記特例を利用する場合は要件に注意。


✅ ステップ⑤:売買契約・引き渡し

買主が決まったら、売買契約を締結
引き渡しの前に「測量」「建物の状態確認」などを行う
売却代金を受け取り、引き渡し完了

📌 注意点

  • 土地の境界が不明確な場合は測量が必要になる
  • 解体後に地中埋設物(古い井戸・ガラ)が見つかるとトラブルになることも

4. 空き家売却の成功ポイント

相続登記を早めに済ませる(売却には名義変更が必須)
売却するなら「3年以内」がベスト(3,000万円特例が使える)
「古家付き土地」として売るか、更地にするか事前に検討する
固定資産税の優遇措置(住宅用地の特例)が適用されるか確認する

📌 結論:「空き家を放置するのが一番のリスク!」
相続した空き家は、適切なタイミングで売却・活用することで、負担を減らし、資産を有効活用できます!


5. まとめ

相続した空き家は、早めに活用を検討すべき(放置するとリスク大)
売却するなら、相続登記を済ませておくことが必須
「3,000万円特別控除」を活用すれば、譲渡所得税を大幅に節税できる
不動産会社に相談し、最適な売却方法を検討するのが重要

「相続した空き家をどうすればいいかわからない…」
「売却したいけど、手続きが不安…」

そんな方は、ぜひ専門家に相談し、早めの対策を進めてください!